読んだ本とか@2013_01
仕事に追われて借りた本を中途半端なまま返す日々が続いている。
広告に近い本を2冊
アトリビューションという新しい広告指標の話。
- 作者: 田中弦,佐藤康夫,杉原剛,有園雄一
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2012/03/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
”現状の広告効果指標では、コンバージョン(購入etc)につながった広告というのはその寸前にクリックした一つの広告に限られるが、実際にはそれまでにみたりクリックしたりしてきた関連広告もコンバージョンに寄与しているはずだ。”という考えに基づいて、他の広告にも貢献度を配分する手法を紹介している。
広告配信会社としては
・売れにくい広告の価値を上げる
・コンバージョンに至るルートの解明
などのメリットがある。
はやりのDMPなんかと繋がってくると現実味が出てきそうですね。
米国では既に取り組まれているらしいニューロマーケティングと呼ばれるものの紹介。
なぜ脳は「なんとなく」で買ってしまうのか? ニューロマーケティングで変わる5つの常識
- 作者: 田邊学司,小野寺健司,萩原一平,三浦俊彦
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
現代のマーケティングでは、アンケートや大量のデータを統計解析した定量的な結果を
使って行われることが当たり前になってる。
その結果、会社ごとに差別化された商品が作られなければならないにもかかわらず、アンケートでは消費者の需要が同じような結論になることから、にたような商品しか出せなくなっていると言う主張。
そして、人間の本音は文章やアンケートではなく、脳波に顕著に現れることを説明してます。
ここでは、中国のカメラCMを例に上げていて、
アンケートでCMの印象に残った部分を被験者に聞いてみると、
・出演していたタレント
という意見が大半だったが、脳波では全く別の部分に顕著な反応が見られた。それは、
・被写体となる自然の風景が代わる代わる映し出される場面
だった。タレントが出てくる場面ではむしろ脳波の反応は弱くなっていた。
こんな感じで、建前と本音は違いますよという感じ。
あと、
・会社の名前のごり押し
・商品を隅から隅まで説明しきってしまう
・隙がない完璧な商品を作る
とかいう王道やめろ!というはなしもあって、商品にはスリルがあるくらいが実はいいみたいなことも書いてある。
ここではIKEAの例を引き合いに出して、
・わざわざ車で来させる
・自分で組み立てる
・部品に欠陥があることがある
みたいな普通なら面倒でマイナスになりそうなことが、成功の一因になっていることを紹介している。
このような脳の仕組みを利用したマーケティングをニューロマーケティングと呼ぶ。
導入には、
・ニューロマーケティングの専門家が少ない
・ビジネス側とニューロマーケティングどちらにも理解のある人がいない
・評価が定性的なものになるので、それを加味してくれる環境がないといけない
などの障害がある。
専門家が少ないとか実問題とビジネスがわかるスーパーマンが少ないというのはやや収束気味のデータサイエンティストもにたような感じですかね。