ざっと読んだ:Self-similarity of Complex Networks(Nature05)

http://polymer.bu.edu/hes/articles/shm05nat.pdf:こちらから

あらまし

複雑ネットワークは,WWWやインターネット,工学エネルギー地形,生物学やソーシャルのネットワークのような多くの現実の組織の関連のため,広く研究されてきた.多くの現実のネットワークはスケールフリーとして言及される.なぜなら,ノードに対するリンク数のべき則分布がみられるからである.しかしながら,長さのスケールの変化の下で,複雑ネットワークは不変もしくは自己相似でないと広く信じられる.この結論は,これらのネットワークのスモールワールド特性が端を発していて,べき則関係が自己相似構造を予期するというよりもむしろ,ネットワークの直径に伴いノード数が指数的に増加することが含まれる.ここで,我々は現実ネットワークの変化を分析し,それどころか,全ての長さスケール上でそれらは自己繰り返しパターンから成ることを明らかにする.この結果は,組織を与えられたサイズ内のノードが含まれる箱に素粒子化する再正規化の手順の適用によって達成される.我々は,ネットワークをカバーするのに必要な箱の数とはこのサイズの間にべき則関係があることを確認し,有限の自己相似指数と定義する.これらの基礎的な特性は,スケールフリーな自然の複雑ネットワークの説明や,共通の自己組織ダイナミクスの提案の為の手助けとなる.


ネットワークの素粒子化手法

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適当なl_Bを選び,ボックス内のどのノード間を選んでもネットワークの距離がl_B未満になるようにノードをボックス化する.

これを現実のスモールワールド性,スケールフリー性を有するネットワークにl_Bを変えながら適用する.


l_Bを大きくしていくと,クラスタ数は増加(当たり前)

l_Bを2,4,6としたときのWWWネットワーク(40万ノード)の次数分布はほとんど変わらない.

WWWネットワークでl_B=4としたときの,ボックスの大きさの確率分布はべき則分布になり,クラスタ内のノード数は対数正規分布になる.