JSAI参加してないメモ3

ネットワーク構造が情報拡散に与える影響の分析

情報が拡散しやすいネットワーク構造を解明する為の分析.

情報の伝わりやすいネットワーク構造を把握するために4つの指標に着目.
(1) 平均経路長 L
(2) クラスタ係数 C
(3) 同類選択性 r
(4) べき指数 \gamma

これらの指標に任意の値(目標値)を与え、目標値通りになるようにネットワークを構築する.
iステップ目のネットワークからi+1ステップ目のネットワークに成長する時、いくつかのネットワーク候補が存在するので、評価関数として、各指標の目標値と現状のずれを図り,この指標が最も小さくなるようなネットワークを選択するようにネットワークを成長させる.
候補ネットワークの作成には,次数優先、適応度優先(今回は一様)、近傍優先性を考慮したアルゴリズムを利用する.

各指標を動かし、さまざまな特徴をもったネットワークを作成し、そのネットワーク構造と情報拡散の期待影響度の大きさの関係を分析する.情報拡散アルゴリズムとしてAsICモデルを利用.
その結果、同類選択性が高い(次数が同じくらいの人とつながりやすい)ネットワークであるほど来た影響度が高い傾向があった.また、冪指数の増加も期待影響度の増加に影響をあたえていた.一方、クラスタ係数の増加は期待影響度にはそれほど影響を与えなかった.

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成長ネットワークに関する論文.複雑ネットワークの一つの重要な特徴であるクラスタ係数の大きさが、情報拡散にはそれほど影響を与えないというのは興味深いとおもいました.今回の目標値は、3つの指標を固定して、一つの指標を適当に動かして作成したのか、どの指標も同時に適当に設定して作成したのかがめいきされていなかったきがする.お互いの指標の大小が複雑に絡み合っている感もある.今回は無向にしたネットワークということで、有向化ネットワークへの応用に期待したい(今後の課題にも明記されている).Twitterのフォロー関係で約4割くらいのリンクは片思いだった気がするので….有向化した場合、クラスタ係数ではなくて、ネットワークモチーフのような指標との関係も見てみたい.


ネットワーク上の情報に対する拡散現象と潜在的トピックの同時学習

ネットワーク上で構築されるリンクの強弱と、流れる情報のトピックを同時に学習することで、情報自体の広がりやすさと発信するユーザの影響力を両方考慮した拡散モデル.
パラメータの推定には変分ベイズを利用.(数式が追えなくて雑…)

ネットワークはTwitterの@messageNW。今回はリンク重みを考慮しない.アクティブノードの予測性能として、既存のネットワーク構造のみを考慮したICモデルと比較.比較指標として対数尤度を利用.

提案モデルは既存モデルよりも正確に期待影響度を予測できた.同時に、拡散されやすい単語なども調べることができる.

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式が追えないという悲しい状態…ここのところ主要会議でもユーザのリンクごとにトピックが付与されていたり、ユーザに属性が付与されていたり、情報拡散はどんどん複雑な方にシフトしている感がある.そうい意味で、今回のアプローチもその一つの手法として面白いと思う.分からないところは今度本人に聞くことにしよう.


勉強が足りん.